一般的に高級時計をセールの靴下のようにぽんぽん買うなってことはできない。
せいぜい買えて2個くらいだろう。
腕時計って基本的に朝から晩までつけていられる、自分が気に入った腕時計を朝から晩まで装着し眺めることができるなんて最高!
仕事でイライラしても、気に入った腕時計を見ていたら少しは心がやすらぐってもんだ!
高級腕時計は気に入らなかったら買い替えるなんて簡単にできないのだから、買う時は慎重にならないといけない。
まず日常どのような服装なのか、これが時計選びで結構重要だと思う。
サラリーマンのほとんどが一日中スーツを着ている。
であればスーツに合う腕時計を買うのが良い。
スーツに合う腕時計は基本的にシンプルで、高級感があるデザインが良い。
スーツやワイシャツの袖からさりげなく見えるシンプルな高級腕時計、超絶にカッコイイ!
今回はスーツに合う腕時計を腕時計マニアの私の主観でいくつか紹介しようと思う。
複雑機構を得意とする老舗ブランド
1867年にパリの万国博覧会でスリーゴールドブリッジ付きのトゥールビヨンが出展された。
見るものを魅了する複雑で美しいこの腕時計は、万国博覧会で金賞を受賞した。
この腕時計を開発したブランドが複雑機構を得意とする老舗ブランドのジラール・ぺルゴ。
一般的にジラール・ぺルゴを知っている人は少ないだろう、しかし腕時計の世界では非常に有名なブランド。
量産型腕時計の先駆者はジラール・ぺルゴなんだ。
ジラール・ぺルゴのヴィンテージ1945は非常にカッコ良いのだが、今回おすすめするのは
「ジラール・ぺルゴ ロレアート 42mm」

スーツの袖からジラール・ぺルゴのロレアートが写真の様に見えたらマジでヤバイ!
カッコ良すぎる!
ラウンドとオクタゴンを組み合わせた独特なベゼルはイタリアの聖堂をモチーフにしている。
文字盤には伝統的なクルードパリを施し何とも言えない高級感を醸し出し、ムーブメントは自社製の「Cal.GP01800」を搭載、52時間のパワーリザーブを保持する。
防水性能は100m(10気圧)、日常生活でムーブメントに水が侵入することはまずない。
湾曲のデザインを大事にしたジラール・ぺルゴ傑作モデル「ジラール・ぺルゴ ロレアート 42mm」。
この腕時計、マジでヤバイです!
価格は定価で119万円、並行輸入価格は90前後。
名だたる高級腕時計ブランド
腕時計好きでジャガールクルトを知らない人はいないだろう。
ジャガールクルトは時計製造の全てを自社一括で製造するマニュファクチュールブランド。
単なるマニュファクチュールブランドではない、ジャガー・ルクルトは、1833年創業以降、1,242種類以上のキャリバーを製造し、約400件の特許を取得、数多くの発明をしている。
ジャガールクルトは、とてつもなく凄いブランドなんだ。
ジャガールクルトのフラッグシップモデルであるレベルソを筆頭に、数多くのモデルをリリースしている。
百万円前後から数千万円と価格幅も凄い。
とにかく有名なのはレベルソだが、あの独特なトノースタイルは意外と服装に合わせるのが難しい。
そこでおすすめするモデルがこれ。
「ジャガールクルト マスター・コントロール・デイト」

「マスター・コントロール・デイト」はジャガールクルトの入門機と言われている。
ジャガールクルトのモデルで100万円以下のモデルはほとんどないが、このモデルは定価685,800円とかなりリーズナブル。
入門機といえども、ジャガールクルトはジャガールクルトだ。
シンプルなデザインだが、流石ジャガールクルトと思わせる美しい仕上げと気品がある。
ムーブメントは自社製のCal. 899/1を搭載、ケースサイズは39mmと現在のクラシック時計の標準的なサイズ。
ジャガールクルトは時計好きが一度は腕にしたいブランドの一つ。
スーツにジャガールクルト、完璧だ!
これさえ持っていいれば、他は必要ない最高のクラシック時計と言っても良いだろう。
ポピュラーなブランドの最高モデル
ロンジンという腕時計ブランドを知っている人は多いだろう。
百貨店やヨドバシカメラなど大型量販店の腕時計コーナーを見ると必ずと言っても過言ではないほど目につくブランドだ。
ロンジンはリーズナブルな価格のモデルが多く20万円前後で購入できるモデルが多い。
価格がリーズナブルなのは、やはりスウォッチグループに属しているのが大きいだろう。
ロンジンは機械式腕時計の心臓部であるムーブメントをスウォッチグループの傘下であるETA社(最大手ムーブメント会社)から安く供給してもらっている。
「安かろう悪かろう」ではない、「安くて良いもの」がロンジンなんだ。
ロンジンの中でも格別に良いモデルが「マスターコレクションシリーズ」。
ロンジンの最高クラスのモデルだ。
その中で私がおすすめするモデルがこれ。
「マスターコレクション クロノムーンフェイズ L2.673.4.78.3」

何といっても機能がヤバイ。
12時の位置に月と曜日、パワーポインターで日付を表示、6時の位置にムーンフェイズ、そしてクロノグラフ機能も搭載されている。
さらに高級クロノグラフムーブメントに搭載されてるコラムホイールが採用されている。
ケースサイズは40mm、パワーリザーブは54時間。
老舗腕時計ブランドが作る最高の一品が定価で381,000円、並行輸入価格なら30万円以下で購入することができる。
このスペックで30万円以下はヤバイ!
写真でも分かる通り文字盤の作り、ケースの仕上がり、ムーブメントの品質と性能、どれをとっても一級品。
「安かろう悪かろう」ではない、「安くて良いもの」それがロンジンのマスターコレクションシリーズなんだ。
ドレスウォッチの定番モデル
米国人の時計職人が自国の技術とスイスの技術の融合を目指し創業したIWC。
画期的な時計を次々と生み出し、1936年に耐磁ケースを採用したマークシリーズや1939年に懐中時計ムーブメントを採用した大型高精度腕時計のポルトギーゼ、複雑機構を搭載したダ・ヴィンチと時計史に残る傑作を生みだしてきた。
中でもエンボス加工のインディックスや繊細なリーフ針で、美しく、力強い表情を作り上げたロングセラーモデルであるポルトギーゼはIWCを代表する定番モデルであり、幅広い年齢層から支持を集めている。
とくに7デイズは、ポルトギーゼの傑作モデルと言っても良い。
「ポルトギーゼ・オートマティック 7デイズ IW500705」

IWCが開発したペラント自動巻き機構にセラミック素材を採用し耐久性を高めた「Cal.52010」を搭載、7日間と驚異のパワーリザーブを誇る。
認識性に優れシンプルなデザインに上品な見た目と高機能を兼ねそろえたポルトギーゼ7デイズは、ビジネスウォッチとしてスーツに似合う最高の一品だ。
イタリア海軍を支え続けた軍用腕時計
蛍光物質のラジオミールを採用したダイバーズウオッチであるパネライ、1938年以降、イタリア海軍に多大な貢献を果たした実績をもつ。
海軍御用達の軍用時計が1993年に市販モデルとして流通、1997年にリシュモングループの傘下に入りグローバル市場に進出すると強烈なインパクトを持つパネライの腕時計が瞬く間に世界のセレブを虜にした。
2005年に自社ムーブメント「Cal.P.2002」を開発、マニュファクチュールとしても飛躍した。
今回おすすめするパネライの腕時計はこれ
「パネライ ルミノール マリーナ 1950 3デイズ オートマチック」

自社製ムーブメント「Cal.9000」を搭載した人気モデル「Ref.00312」の後継機、44mmのデカ厚ケースに3日間パワーリザーブの「Cal.9010」を搭載、特許を取得したリューズガード、二層ダイヤルなど充実した仕様となっている。
個性的なデザインだが、どこか落ち着きもありビジネスウォッチとして大いに活躍できる。
今回はスーツに合う大人の腕時計を5つ紹介した。
なるべく同じ感じのモデルを選ばないようにしたつもりだ。
高級腕時計はポンポンいくつも買うものではない。
じっくり悩んで後悔しない一品を選んで欲しい。