若いころは派手で目立つ高級時計に目が行く。
せっかく高級時計を買うのだから「どうだ俺の腕時計は高そうだろ!」とアピールしたくなる気持ちは分かる。
実際に私も若いころはそうだった。
私は若いころから腕時計が好きで、今ではおじさんと呼ばれる歳になってしまった。
腕時計の虜になって30年以上もたつ。
若いころのようにド派手な服装や腕時計が似合わない歳だ。
40歳を過ぎて選ぶ腕時計はシンプルで気品がある代物が良い。
そして気に入った腕時計を見つけ購入したら大事に使用し死ぬまで使う。
今回はそんな腕時計を、私の主観で紹介する。
まず最初に紹介したいのは、やはりこれだ。
「ROLEX ロレックス デイトジャスト 116200」

私の中でこれが圧倒的におすすめだ。
ロレックスの知名度は言うまでもない。
おすすめする理由は、他の追従を許さない圧倒的な知名度、ムーブメントの性能、ロレックスだけが腕時計に採用している高級ステンレス(904L)、一度腕に装着したら、その美しさに惚れ惚れするだろう。
デイトジャストは大きく分けて3種類ある。
・スムースベゼル
・フルーテッドベゼル
・ケースサイズ(36mmと41mm)
スムースベゼルは鏡面磨きされたシンプルなベゼル、フルーテッドベゼルは光を反射させ煌びやかに見せるためのギザギザベゼル。
どの組み合わせが良いのかは人それぞれだが、私的にはスムースベゼルの36mmをおすすめする。
まず41mmは日本人の腕には少し大きい、ラグが腕からはみ出るとかっこ悪い。
フルーテッドベゼルは嫌いではないが、いかにもロレックスって感じでシンプルではない。
最近はデカ厚ブームが去り始め、40mm未満の腕時計が徐々にブームとなってきている。
36mmは小さいと感じる人もいると思うが、腕に装着したら意外としっくりくる。
シンプルなのに高級感がにじみ出ているところが、さすがロレックスだ。
クロノメーターを取得した高精度ムーブメントは、驚くほど精度が高い。
幅広い服装にマッチするデザイン。
しかもロレックスの価格が高騰しているなか、定価が68万円とリーズナブル。
ロレックスデイトジャストは批判するところが見当たらない、最高のシンプル腕時計だと私は思う。
クロノグラフの超名門ブランドからシンプルな腕時計
次に紹介する腕時計をどうしようか迷いに迷った。
金額を張ればいくらでも紹介できるが、やはり100万円は超えたくない。
できれば50万円前後でと思いいろいろと悩んだあげく、これを紹介することにした。
「ZENITH エリート クラシック 39mm 」

毎時36,000 振動の高精度クロノグラフムーブメントで名高い腕時計ブランドといえば「ZENITH ゼニス」。
このハイビートクロノグラフムーブメントの名は「エル・プリメロ」と呼ばれ、クロノグラフのムーブメントで言えば、腕時計業界トップクラスの性能を持っている。
性能だけではなく、ムーブメントに施されている装飾も、とてつもなく鮮やかで美しい。
「エル・プリメロ」は間違いなく名作中の名作クロノグラフムーブメントだ。
特にゼニスで人気があるモデルは、盤面がハートビートになっているモデルで、エル・プリメロの心臓部であるテンプの動きを盤面から見ることができる。
「ゼニス CHRONOMASTER エル・プリメロ オープン」

このモデルは本当に傑作だ。
実用時計というよりもドレスウォッチに位置するブランドだけあって高級感が半端じゃない。
ただこのモデルは定価で100万円近くするため今回は対象外となってしまう。
ゼニスと言ったらクロノグラフだが、シンプルな3針も最高に美しく作りこまれている。
今回紹介する「エリート クラシック」は自社製ムーブメント「エリート 679」を搭載し、ケースサイズは39mmと日本人の腕に最高にフィットするサイズをチョイスしている。
この腕時計で一番おすすめするポイントは文字盤。
シンプルな腕時計で最重要といっても過言ではない箇所が文字盤の作り、シンプルな腕時計で文字盤が美しくないのは致命的。
ゼニスのエリート クラシックの文字盤は、うっとりするほど美し。
ゼニスの全てのモデルに言えることだが、とにかく文字盤が美し、だからドシンプルなモデルでも高級感が半端じゃない。
しかも定価が583,200円とリーズナブル。
「ゼニス エリート クラシック」は本当におすすめのなので、少しでも気なった方はお店に実物を見にって欲しい。
とにかく美しい。
知る人ぞ知るマニュファクチュールブランド
次に紹介する腕時計は腕時計マニアの中でもかなり好き嫌いが分かれるモデルだ。
「ジラール・ぺルゴ ロレアート 38mm」

ジラール・ぺルゴは腕時計を自社一括製造(マニュファクチュール)する数少ない腕時計ブランドの一つ。
ジラール・ぺルゴというブランドの知名度はかなり低いが、腕時計のランクで言えばロレックスを超えるとも言われてる。
まずここが好き嫌いが分かれるところだが、知る人ぞ知るといった所有感がたまらないブランドでもある。
当然だが搭載されているムーブメント(Cal.GP03300-0139)は自社製、そして何よりカッコいいのは、曲線を生かしたデザインだ。
ラウンドとオクタゴンを組み合わせた独特なベゼルはイタリアの聖堂をモチーフにしている。
APのロイヤルオークと比較されることが多いが、ロイヤルオークは角ばっているのに対し、ロイヤルオークは曲線的で、全く別物だ。
またギョーシェ掘り(伝統的なクルードパリ)された文字盤が独特な雰囲気を漂わせている。
ロレアートは、あまり若い人向けではない。
40歳を過ぎた男性には、非常に似合う腕時計だと思う。
価格は定価で125万円ほどするが、並行輸入であれば78万円前後で購入することができる。
50万円前後で紹介するつもりだったが、他にはない個性的な魅力が詰まっているロレアートを、どうしてもおすすめしたかったので紹介することにした。
ドイツの最高級ブランド
スイスに次ぐ有名な機械式腕時計の産地といえばドイツ。
あまり機械式腕時計の知識がない人からすればドイツの機械式腕時計はどうなの?って思う人もいるかもしれない。
ドイツの機械式腕時計で一番有名なブランドはランゲ&ゾーネだが、このブランドは世界の三大腕時計の1つとされている最高級ブランドだ。
だが今回はこのブランドの腕時計は紹介しない。
100万円以下で購入できるモデルがないからだ。
よって今回はグラスヒュッテオリジナルというドイツブランドの腕時計を紹介する。
グラスヒュッテオリジナルというブランドは、世界最大の腕時計グループであるスウォッチグループの上位に位置するブランド。
誰もが知っているオメガという高級ブランドもスウォッチグループに属しているが、グラスヒュッテオリジナルは、オメガよりも上位とされている。
オメガよりも上位ってだけで凄い。
グラスヒュッテオリジナルは、もともとランゲ&ゾーネと同じ会社だった。
互いに独立した腕時計ブランドとなったが、発生が同じなためどことなく似ている。
ドイツ時計はとにかくムーブメントの仕上げが美しい。
今回紹介するグラスヒュッテオリジナルの腕時計のムーブメントも惚れ惚れするほど美しい。
さて前置きはこの辺にして、グラスヒュッテオリジナルからおすすめする腕時計はこれ。
「グラスヒュッテオリジナル パノパワーリザーブ」

パノコレクションはグラスヒュッテオリジナルの代表的なモデルで、ドイツ腕時計の雰囲気を存分に味わる最高の腕時計だ。
左上が時分で、左下が秒(スモールセコンド)、右上がパワーリザーブ、そして右下がビックデイト。
見て分かる通り、文字盤のディテールが本当に美しく完璧といって良い。
このモデルに搭載されている自社製ムーブメント(Cal.65-01)は、信じられないほど美しく仕上げてある。

これほど美しいく仕上げてあるムーブメントは、そうめったに拝める代物ではない。
ケースサイズは40mmで、この手のモデルではジャストサイズ。
価格は定価で120万円ほどするが、並行輸入であれば90万円を切って購入することができる。
今回紹介した腕時計も少し値がはってしまうが、このレベルでこの価格は、かなりリーズナブルと言ってよい。
ランゲ&ゾーネなら、200万円は超える代物。
雲上ブランドの一つとされているグラスヒュッテオリジナル。
その代表的なモデル「グラスヒュッテオリジナル パノパワーリザーブ」は、まさに一生モノとして相応しい腕時計だ。
最後に購入する腕時計として、雲上ブランドをチョイスするのはどうだろう。
悪い選択ではないと私は思う。