腕時計の一つのジャンルとしてパイロットウォッチがある。
このパイロットウォッチという響きが男心をくすぐる。
「腕時計ではない、計器だ」
これはブライトリングが掲げる腕時計の哲学。
計器という響きもまた男心をくすぐる。
パイロットウォッチを腕に装着するということは、安全性、機能性、耐久性、信頼性を追求したパイロットが必要とする計器を身に着けていることになる。
ロマンを感じる。
機械とか計器という言葉に男は弱い、パイロットウォッチが人気なのはそういった理由からだろう。
私がパイロットウォッチに興味を持ったのは20年くらい前のこと、ブライトリングという腕時計メーカーを知った時から。
当時、デパートの腕時計売り場のショーケースにやたらとピカピカな腕時計が並んでいて、私の心を魅了した。
これがブライトリングとの出会い。
全面に鏡面磨きを施したブライトリングの腕時計は、20年前当時から見る者の足を止めていた。
2002年に発表されたETA社のエボーシュ供給停止問題、エボーシュとは半完成品のムーブメントのことだが、スイスの機械式ムーブメントの9割がETAのエボーシュを使用していたため、ETA問題は腕時計業界に大きな混乱をもたらした。
当時、ブライトリングもETA社のエボーシュに依存していたため、ETA問題はブライトリングにとっても死活問題となる大きな問題となり緊急的な対策を取らざるを得なかったが、今思えばこのETA問題の浮上はブライトリングにとって転機となる出来事だったと私は思う。
なぜなら、ETA問題の浮上がきっかけでブライトリングは完全自社製クロノグラフキャリバーの製造に乗り出したからだ。
ブライトリングは開発から5年の2009年に完全自社製クロノグラフキャリバー<B01>を完成させ、同年、キャリバー<B01>を搭載したクロノマットB01を発表した。
高級ステンレスSUS316Lを念入りに鍛錬し磨き上げられた美しいケースとブレス、ケースサイズ44mm、防水性能200m、パワーリザーブ70時間、回転ベゼル、人間工学に基づいた着け心地抜群のブレストとケース、非の打ち所がない洗練された完璧なフォルムそして圧倒的な存在感。
発売当時、あまりにもカッコ良くて毎週のように会社帰りクロノマットB01を眺めにショップへ足を運んだ。
クロノマットB01の登場によりブライトリングの知名度が格段に上がったと思う。
「ブライトリングで一番オススメはなに?」と聞かれたら迷わず「クロノマット」と答えるだろう。
現行のクロノマット一番おオススメなのが「クロノマット 44 ブラックローマン マザー オブ パール」
これ、超絶にカッコイイ!

ブライトリングは日本に特別な思いがあり日本限定モデルを頻繁に販売している。
ブルーインパラスのコラボレーションモデルもその一つだ。
現行品ではないが2013年に発表された日本限定400本の「クロノマット 44 ブルーインパルス」もとてつもなくカッコイイ。

ただ販売していから5年もたっているので新品で手に入れるのは困難だが、中古で状態の良いものなら出回っている。
ブライトリングの最高傑作であるクロノマットは自社製の非常に優れたクロノグラフキャリバー<B01>を搭載しているため、どうしても高額になってしまう。
ブライトリングの世界をもっと多くの人に届けたいとうブライトリンの思いを形にしたのがアベンジャーⅡだ。
ETA社のムーブメントを採用することで価格が抑えられている。
ETA社のムーブメントを採用しているからといって性能が悪いわけではない。
ブライトリングが採用しているETA社のムーブメントは、一つ一つのパーツの精度を高め、クロノメーターを取得できる最高レベルのムーブメントに仕上げてある。
でか厚で武骨なデザインはインパクト絶大。
アベンジャーII で私が超絶におススメするのが日本限定の「アベンジャー II ブルーインパルス」だ。

全文で照会したクロノマットのおススメモデル「クロノマット 44 ブルーインパルス」と同様、ブライトリングのブールインパラスモデルは最高にカッコいい。
ブライトリングが所有している「ブライトリング・ジェットチーム」は日本が誇るジェットチーム「ブルーインパラス」と親交があり日本に来日した際、競演もしている。
ブライトリングは日本が誇るジェットチーム「ブルーインパラス」を称賛するかのように昔から「ブルーインパラス」のコラボレーションモデルを限定販売している。
ブライトリング以外の腕時計メーカもブルーインパラスモデルを販売しているが、ブライトリングほどブルーインパラスのロゴが似合う腕時計メーカーはない。
忘れてはいけないのがブライトリングのフラッグシップモデル「ナビタイマー」の存在だ。
1952年に登場した航空用計算尺付きクロノグラフを搭載したナビタイマーは世界パイロット協会AOPAの公式時計と認定を受けている、世界で最も有名なパイロットウォッチといっても過言ではない。
ナビタイマーの人気の理由の一つが1952年に登場した初代ナビタイマーの風貌を現代にそのまま引き継いでいること。
クラシックであり、また機体に装備された計器のような風貌は流行に左右されない永遠の定番モデルとなっている。
しかし
2017年にとんでもない事が起きた。
ブライトリングが英投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズに買収されてしまった。
あのブライトリングが景気低迷の波に飲まれてしまった。
独立系腕時計ブランドとして絶大な人気があったのに・・・・本当にショックだ。
新CEOに2002年から2016年までIWCのCEOとして手腕を振るっていたジョージ・カーン氏が抜擢、新生ブライトリングとしてスタートを切った。
新CEOジョージ・カーン氏に代わって最初のバーゼル、私がこよなく愛するナビタイマーが、一変してしまった。
2018年のバーゼルで発表されたナビタイマー8は賛否両論、いや不評の声の方が多いかもしれない・・・・

ナビタイマーと言えば回転計算尺、それを無くしてしまうのはいかがなものか。
私の固定観念かもしれないがナビタイマー8は、どことなくIWCの雰囲気をもっている・・・このモデルが売れるのか聊か疑問だ。
ただナビタイマーがディスコンになったわけではなく、ナビタイマーのコレクションにナビタイマー8が追加されただけ。
定番モデルのナビタイマーがディスコンになったらブライトリングは終わると思う。
現行のモデルのナビタイマーで、一つ選ぶとしたら「ナビタイマー ヘリテージ」。

最近、有名メーカがこぞってヘリテージモデルをリリースしている。
ヘリテージモデルは、そのメーカーに大きく影響を与えたモデルを最新の技術で再現したもの。
風貌はそのまま、ムーブメントや素材は最新のものを使用している。
「ブライトリング ヘリテージ」は、ブライトリングの歴史が詰まった、最高におススメするモデルだ。